MTのアップグレード時トラブル:プラグインフォルダを忘れていませんか?
こんにちは。ワールドイズマインの古川です。
こちらの記事は「Movable Type Advent Calendar 2025」17日目の記事となります。
今回は、最近多く寄せられているお問い合わせ内容についてご紹介します。
Movable Type各バージョンリリースとEOL
2025年10月22日にMovable Type 9が正式リリースされ、
同日にMovable Type 8.8.0 もリリースされました。
そして 11 月 1 日には Movable Type 7 が EOL(End of Life) を迎えています。
この時期、Movable Type のアップグレードを実施された方や、またそれに伴いプラグインの更新を行った方も多かったのではないでしょうか。
プラグインの定義が消えてしまいました!
そのような中、同様の内容のお問い合わせが複数回寄せられました。
社内では
「なぜ同じ不具合が複数の環境で発生しているのか?」
と、さまざまな要因を想定しながら調査を進めました。
その結果、検証を重ねることで、同じ現象を再現することができました。
原因は
Movable Typeのアップグレード時に、既存のアプリケーションディレクトリから必要なファイルがコピーされていない場合に発生するというものでした。
Movable Typeをアップグレードする際には
- 新しいバージョンのMovable Typeをサーバーに配置する
- 既存環境から必要なファイルや設定を移行する
この際、pluginsディレクトリのコピーが漏れてしまうケースがあるようです。
その結果、新しいバージョンのプラグインへ更新しても、管理画面上でプラグインが正しく認識されず、
- プラグインの設定画面が表示されない
- 既存機能が突然使えなくなる
なぜそんなことが??
Movable Type のアップグレード処理では「存在しないスキーマが削除される」という挙動が確認されています。
そのため、従前に使用していたプラグインが未インストールの状態で、Movable Typのアップグレードを行うと、
関連するデータベースカラムが削除されてしまうことが確認されています。
【例】MT8からMT9へアップグレードする場合

MT9 の本体ファイルを配置した後、以下の手順で作業を行います。
- MT8 環境で使用していたpluginsディレクトリから、必要なプラグインを選択
- 選択したプラグインを MT9 側へコピー
- Movable Typeの管理画面にアクセスし、アップグレードを実行
プラグインの定義が消えてしまった!
という状況を回避することができます。
まとめ
Movable Typのアップグレードを実行する際は、
pluginsディレクトリに従来利用していたプラグインが存在しない状態にならないようご注意ください。
この記事が、どなたかのお役に立てたら、嬉しく思います。
すっかり冬らしい冬になってきました。皆様、どうぞ風邪などひかれませんようご自愛ください。
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